Shubh Mangal Zyada Saavdhan

監督:ヒテーシュ・ケーワーリヤ Hitesh Kewalia
出演:アーユシュマーン・クラーナー、ジテーンドラ・クマール、マヌ・リシ・チャッダー、ニーナー・グプター、ガジラージ・ラーオ

2020年2月21日公開

トレイラー

ストーリー
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インドの地方都市に住むアマン(ジテーンドラ・クマール)はゲイの青年。孤児でゲイのカールティク(アーユシュマーン・クラーナー)に「一目ぼれ」し、それ以来彼と付き合っている。だが、アマンの父で発明家のシャンカル(カジラージ・ラーオ)や母スナイナー(ニーナー・グプター)ら、保守的で「ホモ嫌い」でもある家族にはとても言い出せない。だが、アマンのいとこの結婚式で二人の関係が家族みんなにバレてしまう。シャンカルは息子を「浄化」しようとし、知人の娘クスム(パンクリー・アヴァスティー)との縁談をむりやりに進めてまでカールティクとの仲を裂こうとする。二人はある計略でシャンカルに対抗しようとするが・・・
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男性インポテンツがテーマのコメディ【Shubh Mangal Saavdhan】(2017)の続編。続編とはいっても前作との共通点は結婚があるだけで、本作【Shubh Mangal Zyada Saavdhan】のはゲイがテーマ。ボリウッドのメインストリーム(名のある俳優を配した娯楽性の高いストーリーである程度の興行収入を見込む作品、といったらいいでしょうか)においてこれまでで一番メインの位置にあるゲイ・ムービーではないかと思います。「インド初のゲイ・コメディ」の看板に偽りなしです。

インド映画のラブストーリーには、【Dilwale Dulhania Le Jayenge】(1995)に代表される「嫁獲りモノ」というジャンルがあります。主人公が愛するヒロインと結婚しようとして、最初は特にヒロインの父親に反対されるが、最後には説き伏せてヒロインと一緒になる。その中ではヒロインの父親は主人公と結婚をさせないためだけに適当な縁談を大急ぎで進めるというパターンもあります。

【Shubh Mangal Zyada Saavdhan】では、その「ヒロイン」の部分がすべて男性に変わっただけです。ヒロインの父親が娘の結婚に反対する理由は主人公が貧しいとか身分が低いというものですが、これが本作では主人公がゲイだからという理由に置き換わっただけです。ゲイを社会全体から差別される存在として描いて社会問題としてのゲイ・カップルを描くのではなく、執拗にゲイに反対する父親を意固地で頭が固い人物として描くことでゲイ・カップルを当たり前の存在として描きだしています。

インド映画もここまで来たかという感じですが、ここまで来たが故に見えてしまう欠点もあります。以下は【Shubh Mangal Zyada Saavdhan】が画期的な作品であることを認めたうえでの指摘です。

それは何かというと、「2人の間に『愛(ピャール)』が見えない」ということです。たしかにこうした映画を観慣れていないために鑑賞者側(つまり私)の見る力がないせいもあるかもしれません。しかし、作品で2人が語らう時間が少ないのは明らか。もちろん、いろいろな事情からカップルが遭えない作品はたくさんありますが、その場合でもわずかに遭える時間を用意し、その場面に俳優も監督も全力尽くして作品中最良の瞬間にしようとする意気込みが伝わってくるものが多いですが、本作ではそうでもありません。

上と同じ理由で「ゲイの主人公の相手役」の評価はしたことがないので難しいのですが、やはりアーユシュマーンの芸達者ぶりに比べるとやはり弱いでしょうか。また、【Badhai Ho】(2010)で素晴らしかったカップルのうち、カジラージ・ラーオは「敵役父親」をコミカルに演じて良かったのですが、ニーナー・グプターのほうは大人しい役で目立たず、ややもったいない使い方になってしまいました。

とはいえ、ヒンディー映画の歴史における記念碑的な作品であることは間違いないですし、ピャールは見えなくとも個性ある出演者が織りなすストーリーはみどころがあります。観ておいて損はない一作です。

 

音楽

「Mere Liye Tum Kaafi Ho」

 

「Aisi Taisi」

「Arey Pyaar Kar Le」

アーユシュマーン・クラーナー  カールティク・シン役

さすがのアーユシュマーンでした。通常のヒーロー役をゲイの役に当てはめるのではなく、「いくらか屈折したところのある一般男性」という自らの得意な役柄に引っ張ってきました。これまでアーユシュマーンの目立った役を合成すると、「ゲイでインポでハゲで女性の声が出せる」というすごいものになります。

ジテーンドラ・クマール  アマン・トリパーティ役

最近はテレビから映画に進出する俳優が多いですが、ジテーンドラの場合はテレビではなくウェブ・シリーズ出身という変わり種(今後はもっと出てくるかもしれません)。器用そうではあるものの、これからすぐに売れ出すという感じはしませんでした。今後の出演作待ち。

ガジラージ・ラーオ  シャンカル・トリパーティ役

息子がゲイと知って逆上し、頑なにカールティクとの関係を妨害しようとする俗物の父親役。現実だったほぼ同じような人物とみらである【Badhaai Ho】(2018)の役(アーユシュマーンの父役)はどうみても善人なのに、本作では悪人とまでは行かずともひどい人物。こうした微妙な演じ分けが見事は優れた俳優です。

ニーナー・グプター  スナイナー・トリパーティ役

ガジラージ・ラーオの妻役は【Badhaai Ho】と同じ。ところが本作はあまり特徴がありませんでした。まあ、伝統的なボリウッドのラブコメでヒロインの母親役といえばかなり決まった型があり、本作でもそうだっただけなのかもしれません。ただし、本作では男性の母役ですが。

2人の脇役女優が良かったので特記。

アマンとの急な縁談に割と乗り気の女性クスム役は映画デビューのパンクリー・アワスティー(左)。テレビでは有名な人のようです。映画でも結構目立っていました。

いつもサングラスをかけているアマンのいとこの「ゴーグル」ラージニー役はマーンヴィー・ガグルー(右)。名前を聞いてもピンと来ないかもしれませんが、【PK】(2014)でアヌシュカー・シャルマーのテレビ局の同僚役。

そして、ストーリーの都合上、女性のヒロインはいない本作ですが、シリーズ前作【Shubh Mangal Saavdhan】のヒロインだったブーミ・ペードネーカルが特別出演しています。

 

これまでもヒンディー映画ではゲイが主人公、あるいはゲイをテーマにした作品は作られてきました。しかし、ゲイ差別を社会問題と見る社会派作品か、メインストリームから外れたアングラ、アウトサイダーの作品でした。日本でも映画祭上映された【Aligarh】(2015)は社会派作品ですし、初の本格ゲイ作品と呼ばれた【Dunno Y… Na Jaane Kyon】(2010)はまだアウトサイダー的な位置付け。自らゲイであることを公にしているオニル監督【My Brother … Nikhil】(2005)、【I Am】(2011)などはその両方の性格を持っています。

 

【Shubh Mangal Zyada Saavdhan】
「初の~作品」は観ておきたいという人、自分には2人の間にきっとピャール(愛)が見えるはずという人、DDLJネタは見逃さないという人、おすすめです。

【Love Aaj Kal】

監督:イムティヤーズ・アリー  Imtiaz Ali
出演:カールティク・アールヤン、サーラー・アリー・カーン、アールシー・シャルマー

2020年2月14日公開

トレイラー

 

ストーリー
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バーで出会ったゾーエー(サーラー・アリー・カーン)とヴィール(カールティク・アールヤン)はいい雰囲気になり、一夜を共にするためヴィールの家に行くが、ヴィールが「ここまで来て寝ようとしない」とゾーエーを怒らせてしまう。あとでコワーキングスペースで出会ったときも大げんか。しかし、それでもヴィールは就職の面接に行くゾーエーを送っていく。そんなこんなで続いていく「今の恋」。

1990年のウダイプル。ラグー(カールティク・アールヤン)はリーナー(アールシー・シャルマー)を口説き落とし、秘かにデートをするようになる。しかし、やがてリーナーはデリーに移ることに。ラグーはすべてを捨ててリーナーを追いかけデリーに向かう。デリーでラグーはリーナーと一緒に暮らし始めるが。都会の誘惑に翻弄される「昔の恋」。
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イムティヤーズ・アリー監督は10年ほど前にサイフ・アリー・カーン、ディーピカー・パードゥコーン主演で【Love Aaj Kal】(2009)(恋愛今昔)をヒットさせましたが、今回それと全く同じタイトル(「2」「Again」「Returns」などが付かない)の作品を作りました。続編でもリメイクでもなく、「リブート」といった感じでしょうか。

出演者は前作から全交代。主演はいま好調のカールティク・アールヤン、ヒロインはサーラー・アリー・カーン。キャリア3作目にして大役です。ランディープ・フーダーはイムティヤーズ・アリー監督作品では【Highway】(2014)に出演しています。

旧【Love Aaj Kal】は現在と過去の平行する2つのラブストーリーを同じ俳優(サイフ・アリー・カーン)にやらせるという斬新なフォーマットでした。新【Love Aaj Kal】もまったく同じフォーマットを採用しています。新【Love Aaj Kal】では現在のストーリーは現代(2020年?)、過去のストーリーは1990年(30年前)に設定されています。このフォーマットによりカールティクの2役が見られるし、過去の主人公が実は現在のランディープ・フーダーであることが明かされるため結末が知りたくなります。このようにこのフォーマットの効果は新作でも十分に発揮されていたと思います。

現在編はキャリアの野心満々の肉食女子と不思議系男子のあいまいラブストーリー。過去編は田舎の純朴な恋愛から始まり、それが都会に出て・・・。こちらは結末は伏せておきます。

旧【Love Aaj Kal】で現在と過去のストーリーを平行させたのは、まったくスタイルの違う恋愛を示しておきながら、最後には「時代は移っても恋愛の本質は同じ」ということが伝わりました。いっぽう、新【Love Aaj Kal】ではそこまでのストーリーの一致はありませんでした。確かに現在編は今風、過去編は昔風ラブストーリーですが、それを平行させる意味は見えませんでした。それとも見える人には見えるのでしょうか。

出演者はまずまず良かったと思います。ただ、カールティクの現在編の役は難解なので、演じるのはさすがに難しかったように思います。サーラーは向いている役だったので、大役をこなせました。一番良かったのはランディープ・フーダー。過去のランディープをカールティクが演じるため登場時間はそれほど多くありませんが、現在と過去をつなぐ役割を存在感抜群で演じていました。

旧【Love Aaj Kal】から10年以上が過ぎ、その間にはイムティヤーズ・アリー監督自身の作品も含め、同作の影響を受けた多くのラブストーリーが出てきました。そうした中でさすがに昔のフォーマットの良さだけでは十分ではないのでしょう。

しかし、それでもアリー監督作品ならではの映像の美しさや出演者のフレッシュな演技など見どころはあると思います。また、旧【Love Aaj Kal】を観ている人は、ボリウッド恋愛映画のいま昔を考察してみてもいいかもしれません。

 

音楽
音楽は旧作と同じプリータム。旧作をまるごとカバーした「Yeh Dooriyan」、いくつかのフレーズを取り入れた「Haan Main Galat」など、旧作の音楽を聴いていた人向けのサービスもあります。

「Haan Main Galat」

旧作から「Twist」のフレーズ(といってもさらなる元は有名なコブラ・ソング「Man Dole Mera」ですが)を取り入れています。

 

「Shayad」

新旧作の間の時間の移り変わりを象徴する存在が今やボリウッドのエース・シンガーのアリジート・シン。旧作のときにはアリジートはまだ歌手デビュー前でした。

 

「Yeh Dooriyan」

少し調子を変えていますが旧作の「Dooriyan」の完全なカバー。歌も同じモーヒト・チャウハーン。

 

カールティク・アールヤン  ヴィール / ラグー役

確実に人気が上がってきた最近の作品を含め、これまではラブコメ一辺倒だったカールティクが初のシリアスに主演です。ただ、アリー監督も180度の転換は求めなかったのか、旧作のサイフとは違った意味でつかみどころのない男の役になりました。かなり難しい役だったのではないかと思います。

 

サーラー・アリー・カーン  ゾーエー役

父の出演作のリメイクに娘が出演という珍しい形になりました。サーラーにとって本作はこれまでの出演2作に比べてはるかに大役でした。途中、ぎこちないところはありましたが、なんとか大役を演じとおしたことは評価できます。旧【Love Aaj Kal】でもディーピカーはなんとか演じ通し、俳優開眼のきっかけになったことを考えると、サーラーにとっても本作がそうなるかもしれません。

 

アールシー・シャルマー  リーナー役

旧【Love Aaj Kal】と同じく(後述)アリー監督の「隠し玉」で、本作までまったく知られていませんでした。しかし、作中ではサーラーに負けない印象を残しました。作中では暗めの役でしたが、本人はインタビューなどで見ると上品でかわいらしい感じ。本作だけではなんとも言えませんが、今後も脇役で出てくるかもしれません。

 

ランディープ・フーダー  ラージ役

イムティヤーズ・アリー監督作品では【Highway】(2014)に出演し、素晴らしい演技を見せました。それ以来久々の出演となりますが、アリー監督が信頼しているのがわかるような役どころで、またそれに応える名演技。全体に軽めな作品にしっかりとした起点を作るような役でした。

 

新【Love Aaj Kal】では過去編のヒロイン役アールシー・シャルマーはこれまでほとんど無名ながら印象的な役になりました。実は旧【Love Aaj Kal】でもセカンド・ヒロイン(過去編のヒロイン)には逸話があります。旧【Love Aaj Kal】でもとても可愛いと話題になりましたが、その時には女優の名前すらわかりませんでした。こちらもアリー監督の隠し玉でブラジル人モデルのジゼル・モンテイロであるとわかったのは公開後しばらくたってからのこと。ジゼル・モンテイロはその後【Always Kabhi Kabhi】(2011)に出演しましたが、現在では帰国しているそうです。

本作主演のサーラー・アリー・カーンは旧【Love Aaj Kal】主演のサイフ・アリー・カーンの娘。同一監督の同名作品に父娘がそれぞれ主演というのはまずないのではないでしょうか。ところで、娘が主演した新【Love Aaj Kal】を公開前の試写で観たサイフは感想を聞かれ、「俺のやつ(旧作)のほうがいいな」と答えたそうです。大人げないというかサイフらしいというか、笑ってしまうエピソードが残っています。

【Love Aaj Kal】
旧【Love Aaj Kal】を観た人、カールティクの実力はいかにと思っている人、今回は過去編のヒロインも見逃さないという人、1990年が「過去」という設定に焦っている人、おすすめです。

【Malang】

監督:モーヒト・スーリー  Mohit Suri
出演:アーディティヤ・ローイ・カプール、ディシャー・パターニー、アニル・カプール、クナール・ケームー

2020年2月7日公開

トレイラー

ストーリー
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ゴア警察のアガシェ刑事(アニル・カプール)はかつて真面目で優秀な刑事だったが、数年前のある出来事をきっかけに汚職まみれの警官に成り果てていた。あるときアガシェに殺人予告の電話が来る。こともあろうに殺害の対象はアガシェと同じ警察署の刑事だ。そしてアガシェの警戒にもかかわらず、カーニバルの喧騒に紛れて殺人は実行された。アガシェは後輩のロドリゲス刑事(クナール・ケームー)が止めるのも聞かず、なかば暴走気味に犯人を追いかけ始める。しかし、やがて同じく警官を狙った第2の殺人が起きる。

予告電話の主は近ごろ刑務所を出所したばかりのアドヴァイト(アーディティヤ・ローイ・カプール)。彼は5年前、自由を求めてゴアの地を訪れ、そこで同じく自由を求める女性ラーラー(ディシャー・パターニー)と出会う。2人は自由を求めて一緒に旅を始める。

だが、なぜアドヴァイトは殺人の予告電話をアガシェに掛けたのか。そもそもなぜ警官が殺害されるのか。そして5年前、アドヴァイトとサーラーの2人なにが起きたのか。やがて明かされる衝撃の真相。
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【Aashiqui 2】(2013)、【Ek Villain】(2014)など、叙情性のある独自の世界を持つ作品で知られるモーヒト・スーリー監督の新作です。同監督の作品は【Murder 2】(2011)、【Ek Villain】などのスリラー系と【Aashiqui 2】【Hamari Adhuri Kahani】(2015)、【Half Girlfriend】(2017)などのラブストーリー系の2つがありますが、【Malang】は前者のスリラー系です。

主演は【Aashiqui 2】などで知られ、最近では【Kalank】(2019)に出演のアーディティヤ・ローイ・カプール。ヒロインにディシャー・パターニー。アニル・カプールとやはり【Kalank】に出演のクナール・ケームーが重要な脇役で出演しています。

これまでモーヒト・スーリー監督の作品はほとんど観ていますが、実は私、あまり相性が良くない監督でした。比較的初期の【Awarapan】(2007)などまあまあ良かったと思った作品も含め、目に付いたのはストーリー構成のバランスの悪さです。スーリー監督は特に韓国映画からのストーリーのパクリが多い監督とされていますが、なんか他所から持ってきたストーリーを大していじらずにインド映画に仕立てただけという気がしていました。あの【Ek Villain】ですら、初見時には主人公(シッダールト・マルホートラ)の人物描写が不十分なところが気になり評価を下げていました。

しかし、同監督の【Hamari Adhuri Kahani】(2015)辺りから、この監督の作品の見かたがわかってきました。ラブストーリーとスリラーの2つの要素がある作品の場合、どちらかを主にしてもう一方を従にすることはせず、どちらも目一杯ストーリーを展開させます。そのため両者のつながりがいびつになっても目をつぶっています。それぞれを十分に楽しんでくださいというような考え方なのかと思います。

【Malang】も中間に5年前のアドヴァイトとサーラーの出会いから始まる恋愛パートがかなり長い回想シーンとして割り込んできます。アーディティヤ・ローイ・カプールとディシャー・パターニーの肉体美もあってそれ自体としては悪くないのですが、現代のスリラー部分とどのように絡んでくるのかがなかなか見えてきません。というよりも、観終わったあとでも果たして両方のパートが有機的につながっていたのかは疑問です。

スリラー部分は意外性(ネタバレ、ぜったいダメ)もありますが、むしろ出演者が醸し出す不気味な雰囲気のほうが魅力です。こちらも作りの緻密さよりも監督独自のスタイルで魅せている感じでした。

モーヒト・スーリー監督のスタイルはすでに確立しているし、観る側もだいぶ慣れてきて、十分に楽しめる作品になっています。逆に同監督作品が初めての人は少し戸惑うかもしれません。

音楽
「Malang」

 

「Humraah」

 

「Phir Na Milen Kabhi」

 

アーディティヤ・ローイ・カプール  アドヴァイト役

【Fitoor】(2016)、【Ok Jaanu】(2017)と名監督の作品がヒットせず、大作【Kalank】(2019)では地味な役とあまり良いところがありませんでしたが、本作では殺人マシーンを思わせる演技もあり、良いイメージチェンジになったのではないかと思います。

ディシャー・パターニー  サーラー役

相変わらずスーパー・ボディを惜しげもなく見せつけていましたが、役としては【Ek Villain】のシュラッダー・カプールのようにはなりませんでした。【Baaghi 2】(2018)でもどこか物足りませんでした。登場時間は短かったもののなかなか良かった【Bharat】(2019)のような極端な役のほうがいいかもしれません。

アニル・カプール  アガシェ刑事役

俳優の格にモノを言わせた感じでした。他の俳優たち(アニル・カプールに比べたら全員若手)が熱演するなか余裕の演技で、それでも美味しいところを持っていきます。

 

クナール・ケームー  ミカエル・ロドリゲス刑事役

一時はスランプかと思いましたが、【Kalank】(2019)は周りの大物たちに一歩も引けを取らない好演で一気に調子を取り戻した感じです。本作もやはり好演でした。

 

 

このほかエリー・アヴラムがドラッグから身を持ち崩した外国人娼婦の役。意外にハマり役で良かったです。

【Malang】
モーヒト・スーリー監督ならでは世界を味わいたい人、「ロドリゲス」なクナール・ケームーを見たい人、アーディティヤとディシャーのすごい肉体を見て我が身を反省したい人、おすすめです。